院卒・学部卒は問わず。
分析・開発職として活躍できる
フィールドがある

2011年入社
分析センター(分析職)
AYUMI NARITA

Q.1

野村マイクロ・サイエンスへの入社を決めた理由は何ですか?

院卒・学部卒、関係なく技術職として活躍できる

大学時代に植物の研究を行っており、実験器具の洗浄や試薬の調製などに超純水を使っていました。大学院への進学は希望せず、技術職に就きたいと思いながら就職活動をする中で、当社の説明会に参加。製薬や半導体などさまざまな業界で超純水が使われていると聞き、これまで知らなかった超純水の可能性に魅力を感じました。

当時は学部卒で技術職に就ける企業、そして技術のフィールドで活躍している女性が今より少ない時代。そのため、希望する企業にチャレンジできないことも多々ありました。そんな中、当社の会社説明会の際、社員との座談会で自分の思いを相談したところ、「当社は学部卒・院卒関係なく採用しており、女性でも技術職で活躍している人が多い」と教えてもらい、勇気付けられました。技術職への可能性と超純水を主軸とした事業内容に引かれ、入社を志望しました。

当社は男性主体の会社ですが、私が所属している分析センターは女性主体の部署で、17名中13名が女性です。入社した当時は部長も女性でした。そして多くの社員が学部卒です。近年は開発部門だけでなく、エンジニア部門でも性別や学歴に関係なく採用が行われ、さらに幅広く活躍の場が用意されています。

Q.2

具体的な仕事内容について
教えてください。

工程改善、作業の効率化が、
分析精度向上やコスト削減につながる

メインの仕事は大きく2つあります。まず、1つは「受託分析」。当社の装置が作り出す超純水が保証水質を満たしているかどうか、装置納品前の検査や納品後の定期検査など、さまざまな目的に沿って分析をしています。超純水の他にも、水道水や井戸水、水以外には廃水や薬液など、多様なサンプルを分析します。微粒子やイオンなど分析項目でチームが分かれており、私の担当は金属元素の分析。基本的にはルーティン作業ですが、十数年前に確立された工程でも改善点が見つかることがあります。作業をより効率化し、分析精度の向上やコスト削減につながったときはやりがいを感じますね。

配属されてから仕事に慣れるまでは時間がかかりました。3年目ごろまでは作業を覚え、こなすことで精一杯。4年目に初めて自分が担当する分析のチームリーダーになり、新しい分析装置の選定から、その装置をカスタマイズし、精度と効率のバランスを兼ね備えた条件出しを行いました。主体的に考え実行し、結果につながったことが自信となりました。それまでの受け身姿勢から脱却でき、働く上でのターニングポイントとなりました。

もう1つのメインの仕事は、「分析技術の開発」です。半導体業界では求められる水質が年々高純度化してきています。私たちはそれに伴い、極微量な濃度領域を正確に、精度良く分析する技術を確立しなければなりません。既存手法の改善・前処理の開発、分析装置の条件開発、器具類の高純度化など、さまざまな検討を行っています。ときには技術開発グループなど他部署と連携した開発も行います。近年はこちらの占める割合が大きくなってきています。

Q.3

仕事のモチベーションが
下がったときはどうしますか?

諦めず投げ出さない力や、仲間の励ましによって、
モチベーションダウンを乗り越えた

微量分析技術の開発は、既存技術をベースとすることが多いです。工程を見直し、問題と改善の余地がどこに潜んでいるか、細かく試験を行います。しかし、仮説と異なる結果が出ることが多く、そこから派生した事象をさらに試験……というように、なかなか本質にたどり着くことができず、モチベーションが下がることもあります。

そういうときは、就職時の思いに立ち返っています。私は高校時代、文系を専攻していましたが、オープンキャンパスで訪れた大学で、化学系学部の研究内容に強く引かれました。身近なものを化学で解明する学部で、食のおいしさや植物の生育の根底に化学があることを知り、面白さを感じたんです。化学は苦手でしたが、その学部に入りたい一心で理系に転向し、勉強した結果、志望校に合格することができました。私の技術職への思いはここから始まっており、高校・大学の自分を思い返すと、「今の自分はつかんだチャンスの中にいるんだ」ということに気付かされます。また、投げ出すのが嫌いな性格というのもあります。今抱えている仕事を投げ出したら後悔すると思っていますし、頑張っていれば何かしら得られるものがあると信じています。

さらに、チームメンバーの励ましで前を向くこともできていますね。分析職は個人プレーで、淡々と一人で作業する姿を想像される方が多いと思います。しかし、実際は、チームで組み立てた目標やスケジュールを基に日々働いているんです。私の所属する金属チームは6名。打ち合わせを重ね、改善アイデアを出し合い、分析開発の検証で成果が出たときは、皆で喜びを分かち合います。メンバーには幾度となく励ましてもらい、そのたびに前を向くことができました。一緒に頑張るメンバーのことを思うと、一人諦める訳にはいきませんし、私も皆にとってそういう存在になりたいと思っています。

Q.4

仕事で大切にしていることを
教えてください。

小さな違和感に気付くことが業務効率を大きく変える

仕事では、小さな気付きも大切にしています。コスト削減や精度向上につながるヒントとなりますし、一人が気になるということは、同じように思っている人が他にもいるということ。ですので、「こうだったら良いのに」「ちょっとおかしい」と感じたら、小さなことでも目を逸らさず、改善策を立てるようにしています。そして、関係メンバーで情報を共通し、なるべく多くの人の考えを聞くよう心掛けています。

Q.5

今後のキャリアプランを
教えてください。

お客さまと触れ合うことで
分析センターの仕事はもっと面白くなる

お客さまの現場へ出向き、実機の超純水をサンプリングする業務を2年ほど前から担当しています。超純水は不純物が少ないがゆえ、大気中のガス成分や塵、人由来の汚れなどから簡単に汚染してしまいます。本来の水質を正しく分析するためには、超純水を汚染させずにサンプリングする必要があります。分析センターでは、サンプリング時の汚染防止技術を開発し、さまざまな部署に展開しています。お客さまからは「蛇口をひねってボトルに採水するだけではないんですね」というお言葉をいただきます。

私たち分析職の社員が現場に赴くことはほぼなく、納品した超純水装置を見ることも、お客さまと直接お話することもありません。しかし、サンプリング業務を始めたことで、実機のスケールを体感し、お客さまのことを知り、メンテメンバーと共に作業し、当社の業務を多面的に見ることができました。また、私たちが分析する超純水ができるまでの過程と、関わる人々の働く姿・現場を見て、緊張感と責任感が強くなりました。現場出張は、分析センターでは従来男性の業務でしたが、私をきっかけに、女性社員へのチャンスが増えればと思っています。

今後の目標は、新しい微量分析技術を開発して、当社の分析を強くすること。そして、長年培われてきたノウハウを新しい世代に継承し、正確な値を報告するための厳しい姿勢を守り続けていきたいと思っています。もう1つの目標は、分析センターの業務の幅を広げていくこと。お客さまのもとに伺い、分析技術の営業ができるようになれば、当社の分析技術の高さをアピールできます。分析センター発信で、当社の仕事を生み出すことに貢献していきたいです。新卒者を含む若手からベテランまで皆一緒に、新しい分析センターをつくっていきたいと思っています。

就活生へのメッセージ

粘り強く、積極的な方と一緒に働けたらうれしいです。私もそうでしたが、分析技術を身に付けるまでには時間がかかります。また分析技術の開発は、数年越しで成果が得られることが多く、考察と検証を繰り返すため、粘り強さが必要だと思います。そして自ら仕事を取りに行く・学ぶ積極性も必要です。

当社には私のような分析職や、事務職、エンジニア職、営業職など、幅広い職種が用意されています。「理系の会社」と考えず、文系の方も一度覗いてみてください。興味深い分野が見つかると思います。

 

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